よくあるご質問

牛/豚、酸/アルカリの違い

原料特性、製法の違いに起因しますが牛由来は主にアルカリ処理ゼラチン(Bタイプゼラチン)、豚由来は主に
酸処理ゼラチン(Aタイプゼラチン)の製品が多いです。等電点が主な違いで、使用する食材との相性に気を付ける
必要があります。
例えばポリフェノールや多糖類などと共存する系の場合、アルカリ処理ゼラチンの方が相互作用が少ないので向いている傾向があります。トランスグルタミナーゼで架橋する場合、酸処理ゼラチンの方が作用点(グルタミン)が多いので
向いています。

ゼラチンの架橋形成について

よく使われる架橋剤は、多価アルデヒド、ホルマリン、金属イオン(アルミニウム、クロムなど)、食用では
トランスグルタミナーゼ、タンニンなどがあります。糖類と共存する系で加熱すると褐変と架橋が生じます。架橋剤を
使わずに、粉末の加熱のみによる架橋反応も可能です。
                                                    

冷却条件とゲルの強度について

ゼラチン溶液をゲル化させるには十分冷やす必要があります。
濃度に依存してゲル化に要する時間、ゲルの強度は異なってきますので、用途に応じて条件設定する必要があります。
凝固した直後よりも時間をかけることでより強固なゲルを形成します。
                                   

ゼリー強度と濃度の関係について

濃度上昇に伴い、ゼリー強度は増加します。その値はほぼ濃度の二乗に比例しますが濃度が20%を超えるとさらに
上昇率が上がります。
      
                 ゼリー強度と濃度の関係

水溶性ゼラチンの使用方法(溶解方法)について

通常のゼラチンは室温以下の水に溶けず膨潤します。水溶性ゼラチンは膨潤せずにそのまま溶解しますが、極めてダマ(ママコ)になりやすいので注意が必要です。あらかじめ水によくなじむ粉末(砂糖など)と粉体混合しておくと
速やかに溶解することが可能です。ダマ(ママコ)になることを防ぐために顆粒化した商品もございます。       
                                   

ゼラチンの推奨添加量

ゼラチンの種類用途によって様々です。
例えばコーヒーゼリーでは1.5~2.0%程度です。           
                                   

分子量と溶解温度について

    ゼラチンの平均分子量は製品によりますが、3万~30万Da程度です。低分子量の方が融点も下がり、溶解温度は
    低くなる傾向があります。
                            

ゼラチンの耐熱性について

ゼラチン溶液の状態では、そのpHが酸やアルカリ側に振れるほど、またその温度が高いほど加水分解が生じ、物理特性が低下する傾向にあります。乾燥粉末の状態では、保存温度が高いほど、また保存時間が長いほど不溶化する傾向に
あります。  

                                   

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