ゼラチン事業部
ゼラチン・ペプタイド営業部
商品開発課課長
古田舞紀
暮らしに溶け込み、貢献するゼラチン。
食の便利さや楽しさだけでなく、
人々の生活の質の向上を支える。
“温故知新”の精神でゼラチンの未来をつくる。
ニッピのゼラチンが誕生したのは1930年代のこと。写真のフィルムに始まり、現在は食品、医療品、工業用品など幅広い分野で使用されている。ゼラチンは冷やすと固まり、温めると溶ける性質があり、アイデア次第で用途は無限大となる。ゼラチン事業部は、積み重ねてきた技術と発想で、新しいゼラチンの
可能性を探求し続けている。
ゼラチンに携わって
90年の老舗の矜持。
ゼラチンは、豚や牛の骨・皮、魚の鱗・皮に含まれるコラーゲンを加熱・抽出して得られ、主成分はタンパク質。ゼラチン事業部は「ニッピゼラチン」や「ニッピスーパーゼラチン」などの製造販売、アプリケーションの開発をBtoBで行っている。「ゼラチンは写真のフィルムや印画紙に使われていました。ゼラチン事業部は、創業事業である皮革事業から発生する副産物を使い、写真用途のゼラチンを製造供給するためにスタートした事業部です。用途が拡大し、現在は食品用途をメインに、医療品、工業用品などのさまざまな用途に適したゼラチンを取り扱っています」と話すのは、ゼラチン事業部 ゼラチン・ペプタイド営業部 商品開発課の古田舞紀。
ニッピの強みは、創業118年の歴史やそこで培ってきたノウハウ、そして、90年以上にわたり安心安全な高品質のゼラチンを安定して供給し続けているという実績。現在、ニッピのゼラチン原料国内シェアは2位を誇る。同課の中里 梓は、「シェアを裏付けるものづくりに対する実直さ、お客様に対する誠実さが、ニッピの強みであり、誇りです」と言う。
顧客に応え、
人々の幸せをつくる。
主な顧客は、国内外の食品、健康食品、化粧品、医療品などの各種メーカーであり、用途は、お菓子や惣菜、サプリメントのカプセルなど多岐にわたる。用途によって求められるゼラチンの特徴は異なる。一口にゼラチンと言っても、由来原料や製法によってその物性は多様である。魚由来のゼラチンは牛・豚由来のものと比べて融点が低く、口溶けが良いのが特徴である。「固まる」といった物性ひとつをとっても違いがあり、顧客の要望に応じた調整が可能である。さらに、宗教上の理由から牛・豚由来のゼラチンは輸出が制限されることもある。ゼラチン事業部のミッションは、顧客の要望や用途に合わせたゼラチンを提案し、商品開発の種をつくることにある。「お客様の悩みをゼラチンでどのように解決するかを考えるのが私たちの仕事。課題は、お客様自身が気づかないようなニーズを見つけることです」という中里に古田がうなずく。
「そのためにも、ゼラチンのプロとしての知識だけでなく、消費者としての目線も忘れないように心がけています。ニッピのゼラチンでお客様とその先の購入してくれた人々のよろこびをつくりたいですね」
グミの世界を
広げたゼラチン。
ゼラチン事業部が関わっている食品にグミがある。味や形、機能などの多様化にともなって幅広い世代に人気を博し、マーケットを拡大し続けているお菓子のひとつだ。「近年は、硬い、柔らかいといった食感もさまざまで、商品の特徴となっています。この硬さの決め手になっているのが、ゼラチン。ゼラチンの特性や配合量でグミの食感を作り出すことができるんです。顧客の要望に合わせたゼラチンを提供し、それによりさまざまなグミが世に誕生しています。BtoBの現場にいると消費者の声が届きにくいこともありますが、身近なグミは、食の美味しさ、楽しさに貢献できていると実感できる食品です」(古田)
「気になる商品をみんなで食べるということも定期的に行っています。でも、やっぱりニッピのゼラチンを使用していただいているグミには特別な想いがありますね」(中里)
古田と中里は、部内の情報交換ツールや食品業界誌などで国内外のトレンドにアンテナを張り巡らせている。スーパーマーケットやコンビニで商品を手にしたとき、つい原材料を確認するのも部のメンバー“あるある”だという。「ゼラチンはいろいろな食品に使われているな、じゃあもっと多くの食品に使える可能性があるのかな、という思考はみんなが持っています」(古田)
暮らしに溶け込んでいるから、発見がある。
ゼラチンは、食の豊かさや楽しさをつくるだけでなく、食のインフラを支える素材でもある。例えばコンビニなどには、輸送時にスープがこぼれないように、スープをゼラチンでゼリー状にした調理麺が販売されている。スープがこぼれるリスクもなく、また電子レンジで容器ごと温めるだけで食べることができ、スープと麺・具材を隔てるフィルム包材も不要なため、プラスチックの使用削減にも貢献している。ゼラチンは溶解性が高く、温めたときの粘度も低いため、商品の風味や食感を損ねることもない。「今では一般的になっていますが、惣菜業界によって開発されたゼラチンの新しい用途は、社会に影響を与えました」と古田と中里。「写真のフィルム用として始まったニッピのゼラチンは、90年をかけていろんな使い方をされ、実は私たちの暮らしに広く浸透しています。最近のトレンドとして、タンパク質需要があります。ゼラチンもタンパク質素材なので、新しい用途の可能性もあると思っています。他社とも切磋琢磨しながらゼラチンの可能性を広げていきたいです」(古田)
顧客に選ばれ続けること、そして、世の中の新しいニーズを見つけること。ゼラチン事業部の挑戦は続く。
古田舞紀/ゼラチン事業部 ゼラチン・ペプタイド営業部 商品開発課課長。
食品メーカーで商品開発業務に従事。ニッピで初めてゼラチンを扱い、そのおもしろさを知る。
中里 梓/同課課長代理。
食品メーカーで商品開発業務に従事。ニッピでゼラチンの魅力、難しさを再発見している。

他の記事を見る






